我らパーティーが目的の山小屋に訪れた時には、ここに住んでいるという森の魔女は姿を消していた。暖炉にはまだ火が残っており、飲みかけのスープもある。さっきまでここに魔女がいたのだろうか…?ふとテーブルの上にある紙切れに目をやると「隠し地下室にある冷蔵庫の中にあるイクラを決して食べてはいけない」と書かれていた。隠し地下室だって?そう思うや否や、パーティーの仲間、シーフのエニオラの甲高い声が聞こえてきた。「おい!こんなところに地下室があって冷蔵庫があるぞ!あっ美味そうなイクラだ!いただきま~す!」魔女のイクラを食べたエニオラはみるみるその姿を変え… という話ではありません
エレベーターというのはやはり特別な存在だと思います。
そのあまりの便利さでかえって「健康のために階段を使おう」などと思うというのは、エレベーターのすごさを物語っていると思います。
(4打席敬遠フォアボールみたいな)
そんなエレベーターですが、乗っているあいだはわりと退屈なものです。
子供のころはエレベーターにわくわくして乗ったものですが、
今はよっぽど高い建物でなければエレベーターに乗ることが楽しみだったりしません。
そこで、どんなエレベーターであれば乗ってみたいかを考えてみました。
1)人工知能ナビゲーター
人工知能ナビゲーター「エレン・ベータ」が案内をしてくれる。
ボタンを押さずに行きたい階に連れて行ってくれ、外の天気を教えてくれたり、
乗客の顔を認識していて占いランキングや勤め先近くのランチのおススメの店、
髪型の変化の感想、悩みごとの相談など様々な会話をすることができる。
2)3Dシアター
エレベーターの壁・天井・床が大型ビジョンになっており、
上の階に上がるときは空中を浮遊するような、下の階に降りるときは
地獄の底に転落するような映像が再生される。
またエレベーター内で胃カメラを飲めば、自分の胃の中を映しながら自分が胃の中にいるような感覚になれる。
目的の階に着いたら落ち着いて胃カメラを出してください。
3)椅子がある
エレベーターの昇降にぴったりの掛け心地抜群の椅子が設置されており、
目的の階に到着しても降りたくなくなる。
4)階段よりもカロリーを消費する
目的の階に着くまでのあいだ、絶叫しながら全身の筋肉を激しく使う運動を余儀なくされる。
消費されるカロリーは階段の比ではなく、また日頃運動不足の人はこのエレベーターに乗るべきではありません。
5)音速
マッハの速さで昇降する。乗客には発射と停止に激しい衝撃があるため、戦闘機のパイロットのようなスーツを着る必要がある。
エレベーター内に着替え部屋があるので、エレベーターホールで人に見られながら着替える心配はいらない。
6)スイングバイ
スイングバイとは天体の引力・公転運動を利用した宇宙航行方法で、エレベーターを任意の星に打ち出し、その星の引力圏を通って方向を変え、目的の階に到着する。
スイングバイ中は航行エネルギーを抑えることができるため、エコなエレベーターであると言える。
7)ドーナツとコーヒーが置いてある
コンビニのドーナツ&コーヒー競争にエレベーターも参入!
エレベーター内で揚げるドーナツは専門店に負けない美味しさ。
8)階段がある
エレベーターに乗ると階段があり、エレベーターの昇降に合わせて階段を上り下りすればより早く目的の階に着ける。
逆にエレベーターが昇っている時に階段を下りると目的の階に着けないので注意。
エレベーターはともかく、ドーナツを食べたいですね!