巨蜘蛛との闘い シーズン1
壁に張り付く黒い影。
ある日の昼下がり、自宅に戻った際にそれを発見しました。
子供の握りこぶしほどもある八本足のその生き物は、悠然と壁を動き回っていました。
虫が苦手というわけではなかったのですが、そのあまりのサイズに少しも近づくことができません。
そうして狼狽えて目を離した一瞬、ヤツの姿は壁から消えていました。
そんな馬鹿な。いやそもそもどうやって入ったんだ。
姿こそ見えなくなりましたが、確実にその影はまだ家の中に潜んでいます。
見なかったことにしようとも思いましたが、ここで戦わなければ一生その影におびえて暮らすことになります。
用事のために一度家を離れたその後の夜、ヤツを追い出すためにある作戦を決行しました。
静寂の中、地面に現れた黒い影。今しかない。
すかさず手元のダンボールで影に蓋をし、蠢くダンボールを引きずって廊下を進んでいきます。
そのまま玄関までたどり着き、外にダンボールを放ってヤツが去っていくのを眺めていました。
勝った。これで今夜はぐっすり眠れそうだ。
災難は去りましたが、これで全てが終わったわけではありません。
ヤツはまだ生きています。いずれ来るその日まで、戦いは続いているのです。
そんなわけで家にでっかいクモが出ました、本当にビビりまくりました。