宇宙人の音楽
現代の一般的な音楽で使われる12平均律は、7幹音と5派生音で構成されます。
7幹音がピアノの白鍵、5派生音が黒鍵に対応するわけですが、一見すると白鍵と黒鍵の配置がこのようになっている必然性がわからないですよね。
しかし、これは数学的に決められていて、ファの周波数を1.5倍するとド、さらに1.5倍するとソ、さらに1.5倍すると、…と繰り返し、最初に出てくる7音が白鍵で、その後に出てくる5音が黒鍵、ということになります(ちなみに2倍すると1オクターブ上の同じ音になります)。
これはピタゴラスが考案した音律が原型になっていますが、アジアやアフリカ、南米などの民族音楽でよく使われる5音音階も考え方としては同じで、使う音を最初に出てくる5音に限るというだけのことです。
世界各地でたまたま同じ考え方にたどり着いたのだとしたら、宇宙人の音楽も似ている可能性がありますね。
ただ、音が全部で12種類になっているのはやや雑なところもあって、13番目に出てくる音は1番目の音と微妙に誤差があるのですが、それに目をつぶった結果こうなっています。
もっと誤差の小さい53平均律(周波数を53回1.5倍すると最初の音に極めて近い音になる)も考案されているそうで、音の高さの違いに敏感な宇宙人がいたとしたら、こちらが使われているかもしれません。