文字体系(漢字、仮名、ラテン文字など)は、世界にどれくらいあるのでしょうか。
数え方にもよりますが、現用されているものに限ると数十、それ以外も含めると数百程度のようです。
仮名は漢字から発展し、ラテン文字はギリシア文字から発展したものです。
そのように系統を遡っていくと、ほぼすべての現用文字体系は、漢字(甲骨文字)か、古代エジプトのヒエログリフのいずれかに行き着きます。
すでに系統が途絶えた文字体系にまで視野を広げても、他の文字に影響を受けずに生み出された可能性の高いものは、メソポタミア文明の楔形文字と、インダス文字と、マヤ文字くらいのようです。
(すべての文字が楔形文字の影響を受けていると主張する学者すらいます)
なお、いずれの文字も、初期は漢字と同じような表語文字でしたが、生き残っているヒエログリフの子孫はすべて表音文字に変化しています。
ほぼ唯一の現用表語文字である漢字は、以前は朝鮮半島やベトナムでも使われていましたが、現在ではいずれの地域でも表音文字(ハングル、ラテン文字)が使われています。
そう考えると、表語文字を現在でも常用している中国・台湾・日本は世界でも稀な地域と言えますね。